往復小説#1-1:葉書

「秋もすっかり深まってきましたね」

隣の席に座る御老人がマフラーを巻きながら話しかけてきた。

そうですね、と牧野は相槌を打ちながら窓の外を見る。赤黄色に染まり上がったモミジが、闇夜に揺らめいていた。

「気がつけばもう11月も終わりか」

独り言のように呟いた。

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ご挨拶

2016年11月母方の伯父からお誘いを受け、藝文東京ビエンナーレ第一回展を不意に思い立ち部活帰り観に行く。

その際に代表より「君も入らないかい?」と声をかけて頂き、思うところあり参加させて頂くことにしました。その後、2回のワークショップに参加し、来年第二回展を控えると気づく。

2017年11月18日ワークショップ後の懇親会にて、声をかけてくれた伯父よりこのサイトの提供を受けることに。氏の提案より、これから一年間二人でショートショートで綴る小説を書くことになる。曰く「かつて詩人達が手紙を詩でやり取りしたように短編小説でやろるのはどうだろうか?」とのこと。

どこまで出来るかわかりませんが、よろしければお付き合い下さい。